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 「セイウチの口笛の音」「ペンギンの足跡つきTシャツ」「イルカのCT画像」――。大分市の水族館「うみたまご」がユニークな返礼品を用意して寄付を募っている。新型コロナ禍で入場者が4割以上減り、エサ代などをクラウドファンディング(CF)で募ることに。目標の600万円は2週間ほどで突破した。「温かいメッセージも寄せられ、知恵を絞った飼育担当者らの励みになっている」と喜んでいる。

拡大する写真・図版返礼品で一番人気のカワウソの手形。1頭だけで担っていたが応募が多く、アズキ(写真)などほかのカワウソたちも特訓中だ=うみたまご提供

 うみたまごは今年、新型コロナの影響で4月11日から5月31日まで休館に。大型連休をふいにし、6~11月の入場者数も昨年から4割減となっている。

 生き物を扱う施設だけにセイウチなど獣類を中心に年間約4千万円かかるエサ代をはじめ、維持管理費の負担は大きい。市民から「館に寄付したい」という声も届くようになり、飼育担当者らが生き物にちなんだ品を考えて、CFで協力を呼びかけることにした。

拡大する写真・図版返礼品の一つペンギンが歩いた足跡つきのTシャツ=うみたまご提供

拡大する写真・図版イルカが好きなメッセージを運んでくる動画も返礼品のひとつだ=うみたまご提供

 「セイウチの口笛の音」は5千円で、「ペンギンの足跡つきTシャツ」は2万円。「誕生日おめでとう」など好きなメッセージを書いた箱をイルカが運んでくる動画(2万円)など、日頃のトレーニングをいかしたメニューもある。一番人気は色紙に押された「カワウソの手形」(1万5千円)で、当初用意した80口も、追加の100口も即完売の状態に。手形を押せるのはコツメカワウソのテマリ(メス12歳)だけで、無理なく善意に応えるため、ほかのカワウソたちも特訓を重ねている。

拡大する写真・図版返礼品の一つ、イルカのCT画像データ。医療用の再生環境が必要だ=うみたまご提供

 イルカのCT画像は10万円。骨髄炎になったバンドウイルカを撮影したもの。生体を動物用のCTがある研究機関に持ち込まないと撮れない貴重な資料で、閲覧には医療関係者向けの再生環境が必要だ。館の獣医師が話題づくりの「ネタ」として提案したというが、すでに1口の応募があった。

 最高額の100万円は館の夜間貸し切り。繁忙期である大型連休と夏休み以外の時期、通常の営業時間終了後の数時間を個人から100人までの団体で利用でき、イルカショーもつく。

拡大する写真・図版100万円を寄付した人への返礼品「夜間貸し切り」ではイルカのショーもみられる=うみたまご提供

 応募はCF「sandwich」(https://sandwichcrowd.com/project/detail/723別ウインドウで開きます)で。2021年1月31日締め切り。問い合わせはうみたまご(097・534・1010)へ。(寿柳聡)