拡大する写真・図版立体紙切りで作り上げたワニを手にした辻笙さん=2020年11月26日午後、大阪市北区の朝日新聞大阪本社、小川智撮影

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 ハサミと紙でリアルな動物を作り出す立体紙切り芸で、子どもから人気の若者がいる。京都芸術大1年生の辻笙(しょう)さん(19)。寄席でも腕前を披露している。

おもちゃのように遊んでほしい

 「ジャーン、完成です」。ピンクの紙のウサギが出来上がると、「おおっ」と声が上がった。奈良県香芝市で10月にあったイベント。トカゲ、リス、トリケラトプス……。小学生らのリクエストに応え、紙の動物を次々と作り上げた。手渡されたこどもは、おもちゃのように持って楽しそうに遊び出した。

 「子どもたちに笑ってもらうのがめちゃくちゃ楽しい。遊んでもらうことを第一に考えて作っています」

立体化する技

 大阪府泉大津市出身の辻さんは、小学4年の夏休みに訪れた兵庫県佐用町の昆虫館で切り絵のワークショップに参加。真ん中で紙を折り左右対称の形に切ることで、動物を形づくる面白さに目覚めた。やがてユーチューブなどを参考に、細かい切り込みを利用して立体化する技を身につけた。

拡大する写真・図版半分に折った紙から切り抜いたワニ。まだ平面だ=2020年11月26日午後、大阪市北区の朝日新聞大阪本社、小川智撮影

拡大する写真・図版細かい切り込みを入れ、折り込んで完成させたワニ=2020年11月26日午後、大阪市北区の朝日新聞大阪本社、小川智撮影

 イベント初出演は、高校1年の秋。ワニを作るとどよめきが起き、子どもがひっきりなしにやって来た。やりがいを感じて、より精巧にしようとLINEでリクエストを集めるなどして練習に励んだ。1日10時間、夢中になったことも。大学進学後も、様々なイベントから声がかかる。

 まさに「手に職」。今秋は大阪・天満天神繁昌亭の昼席に出演し、客席の注文に応えた。動物の豆知識も披露しながら切り進める。大学のアートプロデュース学科で学びながら、将来の夢をふくらます。「動物なら、何を言われても作れると思います。『笑点』に出るのが一つの目標です。大学を卒業したら、海外でもやってみたい」(篠塚健一)

12月27日のオンライン寄席に登場

 立体紙切り師の辻笙さんの出演するオンラインイベント「みんなでじゅげむ寄席」(朝日新聞社主催)を、12月27日午後1時から生配信します。

 落語家は桂福丸さん、露の瑞(みずほ)さんが登場。一般視聴2千円(税込み)。落語体験付き3千円(同、こちらは小中学生の親子限定で申し込み先着20組)。応募ページ(https://ciy.digital.asahi.com/ciy/11003089別ウインドウで開きます)。

拡大する写真・図版立体紙切り師の辻笙さん。天満天神繁昌亭に出演後、手に持つのは紙で作ったネズミ=2020年11月、大阪市北区