拡大する写真・図版M-1の決勝に進む9組。(右から)ウエストランド、東京ホテイソン、オズワルド、ニューヨーク、マヂカルラブリー、見取り図、アキナ、錦鯉、おいでやすこが=2020年12月2日、東京都港区

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 ミルクボーイ、霜降り明星……。「王者」となった芸人たちの境遇を一夜にして変えてきた「M―1グランプリ」。結成15年以内の漫才日本一を決める、師走の風物詩の魅力はどこにあるのか。そして今年の戦いは。

審査員にも厳しいガチンコ勝負

 決勝の舞台となる東京・テレビ朝日のスタジオに、張り詰めた緊張感が立ちこめる。それを打ち消すような、はじける笑い。「まるで格闘技。M―1ほどの真剣勝負はそうそうテレビで見られない」。演芸評論家の今村荘三(しょうぞう)さんは言う。

 数あるお笑い賞レースの頂点に君臨するM―1。約5千組から勝ち抜いた敗者復活を含む10組だけが決勝の場に立つ。審査員の得点合計上位3組による最終決戦は、票数で王者が決まる。そのすべては3時間以上にわたって生放送され、講評も含めた評価は公開される。出場者だけでなく審査員にも厳しいこの透明性が、特別な対決感を醸し出す。

 拍車をかけるのは、漫才特有のアスリート性だ。小道具や音源を使えるコントに対し、マイク1本でのぞむネタ。楽器を使う例外はあるが、相方とのボケとツッコミの関係性を基本に口調やテンポ、トーン、間、表情、動きなどを総合した独自の言葉と体の表現で笑わす。

 簡単そうにみえて、底なしの奥深さ。近代漫才の祖とされる横山エンタツ・花菱アチャコのコンビ結成から今年で90年。M―1で頂点をめざす芸人らの創意工夫で、漫才は古びることなく、進化を続けている。

後半の読みどころ
M-1はなぜ生まれたのか。そのいきさつや人気の背景などを探ります。

■漫才低迷の…

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