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「正真正銘」と高評価

 パナソニックが8月に中国で売り出したドライヤーが、現地で注目の的になっている。スマートフォンの専用アプリと連動し、その日の湿度や紫外線の量に応じて「最適なヘアケア」ができるよう動作をコントロールする。3999元(約6万4千円)とかなり高額だが、美容に関心が高い富裕層の心をつかんだ。ネットでは「プレゼントにぴったり」「正真正銘のドライヤー」と高評価が相次ぐ。

 中国はいま、パナソニックの家電開発の一大拠点になっている。昨年4月、首都・北京に中国や周辺の事業を統括する地域本社を設立。日本からも優秀な人材を異動させ、家電と住宅設備部門の技術者だけで1800人を抱える。

 日本に比べて開発スピードも速い。ドライヤーは半年ほどで量産化にこぎ着けた。脈拍や体脂肪を自動で測定する「スマート便座」や、高齢者向けの歩行トレーニングロボットといった挑戦的な製品も続々と打ち出している。所得の伸びが著しい都市部では新しいものに飛びつく人が多く、ネット販売が主流なため、お客の反応もつかみやすい。

 中国事業を率いる本間哲朗は「トレンドをつかんで素早く商品化できる。トップが日本にいたら絶対にできない」と手応えを語る。

拡大する写真・図版パナソニックが今年8月に中国で売り出したIoTドライヤー。3999元(約6万4千円)とかなり高額だ=同社提供

 もちろん現地メーカーとの競争は激しい。そのなかでもパナソニックが存在感を発揮するのは、40年に及ぶ中国との関わりがある。

 創業者の松下幸之助は1978年10月、中国の「改革開放」を唱えた鄧小平と会談し、近代化の手助けを約束した。現地に合弁会社を立ち上げ、家電の生産技術を教えた。そこで育った人材が、中国企業の幹部になった例も多い。

幸之助がまいた種

 その立場が、いまや逆転しつつある。

「正直に言うと、いつ中国の強力な競争相手に踏みつぶされるかもわからない、という恐怖感で日々事業をしている」。中国事業を率いる本間哲朗社長はそう語ります。インタビューの詳細は記事後半でどうぞ。

 社会のIT化は、中国が先を行…

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