拡大する写真・図版国内の大学でもワクチン開発研究が進む=大阪府吹田市の大阪大学微生物病研究所

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 新型コロナウイルスに対するワクチン接種が英国で始まった。予防効果に期待がかかる一方で、接種したうち2人に強いアレルギー反応が出たことが報告された。このワクチンは来年にも日本に届き、接種が始まるみこみだ。ただ、免疫に詳しい専門家の中には「私は当面は打たない」と公言する人もいる。いったいどういうことなのか。大阪大学の宮坂昌之招へい教授にその真意を聞いた。

開発されたワクチンの有効率は高い

――(英国で使われた)ファイザーのワクチンの有効率は「9割以上」と報告されました。

 ワクチンの「有効率」は9割の人で効果があったということではなく、ワクチンを打たなかった人が、もし打っていたら発病率をどのくらい下げられたかでみます。発表された結果を見る限り、ワクチンの有効率が高いことは間違いない。

 ただ、安全かどうかを確認するにはまだ時間がかかります。

――英国で接種後に皮膚がはれたり、呼吸困難になったりする強いアレルギー反応「アナフィラキシー様反応」が出たと報告されました。

 「アナフィラキシー様反応」は、これまでのワクチンだと100万接種で1回以下の低い頻度で起こっています。アナフィラキシー様反応は、ワクチンの接種後すぐにあらわれる「副反応」です。一方、もっと時間がたってから起こる副反応もあります。脳炎や神経マヒなどは2週間以降に出るものが多い。ファイザー社は2回目のワクチン接種後、1週間で、重い副反応はないと判定しているので、短い時間でしか見ていないことが気になります。最終的に安全性を確認するには慎重にもっと長くみる必要があります。まれな現象はたとえ2万人に接種した治験でもわからないことがあります。

■通常の薬以上に安全性が求めら…

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