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 「モデル生物」は、生物の研究によく使われる生き物のことだ。哺乳類ならマウス、植物ならシロイヌナズナ、そして節足動物ではショウジョウバエがよく使われる。その中に、JT生命誌研究館の小田広樹室長のチームはクモを加えようとしている。どんな利点があるのか。

 研究室に並べられた容器で、体長1センチほどのオオヒメグモが網を張っていた。コンクリート壁のトイレなどによくいるクモといい、研究室のクモも、もとは近所で捕まえてきたという。

 小田さんと、小田さんの妻、秋山―小田康子さんがオオヒメグモを実験に使い始めたのは2000年。ショウジョウバエなどの昆虫とクモは同じ節足動物だが、系統的には離れている。 昆虫は脚が6本、クモは8本。昆虫は卵が細胞分裂するとき、しばらくは細胞の核と核の間にしきりができない。しきりが早くからできるクモなど他の節足動物や、ヒトなどの脊椎(せきつい)動物と違う。小田さんは「祖先はしきりができる状態だったと考えられる。クモを研究することで、昆虫と脊椎動物の研究を統合したり、違いを見いだしたりすることに役立つ」と話す。

 17年には欧米などのチームと…

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