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 出産直後に撮った母子の写真はSNSにアップしないで――。そんなメッセージを込めたイラストが注目を集めています。2年前の出産時を思い出しながら描いたという女性に話を聞きました。

イラストは4枚

 「美しい瞬間って、あんまり美しくない」。今月9日、そんなタイトルのイラスト4枚がツイッター投稿されました。

 登場するのは、SNSを通じて友人の出産を知った女性。

 友人の夫が撮影したであろう写真を見ながら、「老婆心ながら……これはパートナーの許可とって載せてるんだよね……??」とつぶやきます。

 そして、自身が出産した時のことを回想。その時の写真にこんな注釈をつけています。

 「長時間のお産で荒れた髪」「血色がゾンビ」「鼻だけベビーピンク」

 かわいい息子とは対照的に、撮影した角度のせいで二重あごに見える点なども踏まえて「出産直後母子写真グランプリ受賞」と自虐します。

 「10カ月かけてお腹の中で育て、大変な想いで出産した我が子との初めての対面……記憶の中ではこんなにも美しい瞬間なのに」と理想のイラストを描いて比較した上で、こう結んでいます。

 「写真の中ではどうしてこうなってるのでしょう。夫よ、どうかナチュラル風に見せかけた美しい母子の写真を撮って下さい……」

作者に聞きました

 この投稿に対して、「めちゃくちゃ分かります」「私も産後の写真ゾンビ化してました」といったコメントが寄せられ、いいねは4万を超えています。

 描いたのは、東京都在住で働きながら男児を育てているまぼ(@yoitan_diary)さん。

 スマホの写真を見返す際、いつも出産直後の自分の写真は見て見ぬふりをしてきました。

 自分の人生で一番ドラマチックで、一番美しい瞬間だったはずなのに、なぜ目を背けてしまうのか? そんな思いから描いたそうです。

 長男を出産したのは2018年。夫は普段から「この写真載せるね?」と事前に確認をとってくれるので、生んだ直後の写真をSNSにアップすることは防げたそうです。

 「後日、眉毛を描いてリップを塗った状態で母子の写真を撮ってもらい、それを投稿してくれました」

心がけた点は

 ほぼ実体験をそのまま描いたそうで、「強いて言うなら、産後の写真は、ここまで肌が緑ではなかったかもしれませんね。現実は黄緑くらいだったかも」とのこと。

 描くにあたっては、誰かを傷つける表現にならないよう、自分ごとの範囲で言葉を選んだといいます。

 「恐らく、これは私だけのことじゃないだろう……と思って描きました。みなさんがコメントなどで自らの思い出を語ることによって、当時の想いを成仏させてくれたらうれしいなと」

 寄せられた「出産直後の美しくない姿エピソード」は、ほぼ全てに目を通し、思わず笑ってしまうと同時に、どうしてこんなにもボロボロの姿しか記録されないのかと絶望したそうです。

 「今回は、配偶者の写真を載せる前に確認をとってね、なるべくきれいにとってね、できれば余裕のある状態のときにね という趣旨で描きましたが、並行して『子どもの写真をネットに上げることをどう決めるか』も、夫婦間で話し合いが必要かと感じています」(若松真平)