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 国会議員が関係する政治団体が、2019年分の政治資金収支報告書をオンラインシステムを使って提出したのは、1・13%にとどまっていることがわかった。政治資金規正法は、国会議員が関係する政治団体にオンライン提出の努力義務を課している。05年のシステム導入以来、国は約36億円を投じたが、有効に使われていない実態が明らかになった。

 このシステムは、総務省の「政治資金関係申請・届出オンラインシステム」。政治団体が専用ソフトで報告書を作り、総務省や各都道府県の選挙管理委員会にオンラインで提出できるようにするものだ。世界最先端のIT国家をめざす政府方針のもとで05年に導入され、10年からは事務作業の効率化のためオンライン提出の努力義務が課された。

 朝日新聞が11月末までに公表された2019年分の収支報告書の提出について、システムの利用状況を総務省や47都道府県の各選管に取材したところ、2546の国会議員関係の政治団体のうち、システムを利用したのは29団体(利用率1・13%)だった。すべての政治団体でみると、5万3241団体(集計していない総務省分を除く)のうち利用したのは568団体(同1・06%)にとどまった。

 システムを使わない理由について、国会議員や秘書らは取材に「選管に紙で持参すると軽微な記載ミスを指摘してもらえる」「大量の領収書をスキャンして添付するのが手間だ」などと答えた。

 総務省は13年度までに利用率60%の目標を設定し、議員秘書らへの研修などを行ってきた。会計検査院は09年、利用率の低さを問題視し、「システムの停止や、簡易なシステムへの移行など費用対効果を踏まえた措置」を取るよう同省に指摘していた。

 このシステムには22年度までに予算執行する分も含めて計約36億円が投じられていて、運用には毎年約6千万円が支出されている。(伊藤繭莉、山口啓太、保坂知晃)

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