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 教員の勤務時間の上限を繁忙期に引き上げる代わりに、夏休みなどに休みを固め取りできるようにする「変形労働時間制」について、北海道議会は11日の本会議で、導入のための条例案を賛成多数で可決した。来年度から実施する。文部科学省などによると、条例の可決は全国初という。

 昨年国会で教職員給与特措法の改正法が成立した。導入には都道府県と指定市が条例を制定する必要がある。北海道の条例は札幌市を除く道内の公立学校が対象になる。

 道内の公立学校の教員が繁忙期に労働時間を延ばす変わりに、夏休みなどに連続して休日を取れるようにする1年単位の「変形労働制」。ただ、導入は教員の長時間労働の固定化につながると反対する声も根強い。

 道議会本会議では宮川潤議員(共産)が意見を述べ、長時間労働の実態を放置したままの制度導入に反対を表明した。道内の教職員でつくる北海道高等学校教職員組合連合会(高教組)と全北海道教職員組合(道教組)も同日、反対声明を発表。道教組の斎藤鉄也書記長は「教員の声を全く聞かずに可決した。導入で長時間労働の歯止めがきかなくなり、子供のための教育が壊れていく」と訴えた。

 道教育委員会は9月、道立校の校長と各市町村教委宛てに制度導入の意向調査を実施。約8割が活用を希望したといい、導入の理由に挙げている。道教委は「制度を導入すること自体が勤務時間を縮減するものではないが、働き方改革を進める一つの選択肢となる。本制度の趣旨に沿った適切な運用を行う」と説明している。

 教員の変形労働時間制を巡っては昨年12月、盛り込んだ教職員給与特措法の改正法が国会で成立。都道府県と指定市が条例を制定すれば導入できるようになる。(原田達矢)