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 奈良県大和郡山市の郡山城跡にある柳沢文庫が、お城を訪ねた記念として販売している「御城印(ごじょういん)」を新調した。使われた文字はすべて、柳沢家として初めて城主を務めた柳沢吉里の公用日記から抽出したもの。巧みに組み合わせて、デザインしてある。

 最初に発行したのは昨年9月1日。お城ファンの間で人気を集め、約1年で用意していた約2千枚を売り切った。このため、デザインを新たにして今年9月22日から1枚300円で販売している。すでに12月10日までに約840枚が販売され、1日あたり約10枚売れている計算になる。

 柳沢文庫を運営している郡山城史跡・柳沢文庫保存会によると、御城印の文字は、柳沢吉里が郡山藩と幕府とのやり取りなどを記した公用記録「福寿堂年録」(全441冊、県指定文化財)から選び出した。

 なかでも、大和国の別称である「和州」と「郡山城」は、吉里が甲府(山梨県)から大和郡山へ国替えとなった享保9(1724)年の4~9月に書かれた文字。同保存会の越坂(こしさか)裕太学芸員は「柳沢家が甲斐(かい、山梨)から移ってきた、重大な転換点のころです」と話す。

 また、「来訪記念」「令和」「柳沢文庫」などは、一つ一つばらばらに抽出した文字を組み合わせて作ったという。

 城跡で同保存会が再建中の「極楽橋」が完成する来年3月には、記念の特別御城印も発行する予定だ。問い合わせは柳沢文庫(0743・58・2171)。(伊藤誠)