[PR]

 今年1月、甲府市役所から飛び降りて亡くなった市職員男性(当時42)の遺族が、最長で月180時間を超える残業による過労が自殺の原因だとして、公務災害の認定を求める申請をしたことがわかった。

 亡くなったのは、当時甲府市事務効率課(現・業務管理課)の係長だった向山敦治さん。遺族によると、1月17日午前5時半ごろ、市庁舎北側で倒れているのが見つかり、死亡が確認された。庁舎6階から飛び降り自殺を図ったという。

 パソコンの稼働記録から推定すると、時間外労働は2019年9、10月が80時間超、11月が120時間超、12月が180時間超、今年1月も約半月で80時間を超えた。時間外・休日労働が1カ月80時間超の状況が続くと過労死の危険性が高まるとされ、大幅に上回っていた可能性がある。

 亡くなった当時は嘱託職員を削減する業務などを担当していたという。市では19年度、ほかにも職員の自殺があり、市職員組合は過労が原因の可能性があるとして職員の残業実態を調べ、長時間労働の是正を市に要望した。

 遺族は「市は職員を増やすなどの対応をしておらず、労働環境は改善されていない。このままでは同じことが繰り返される。職場環境を改善したいと思い、申請をすることにした」と話す。

 市の担当者は各部署で長時間労働の課題があると認めたうえで、「個々のケースについてはコメントできない」と答えた。(永沼仁)