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 中国への返還期限が今月末に迫っていた上野動物園(東京都台東区)のジャイアントパンダ「シャンシャン」(メス3歳)が、来年5月末まで在園することが決まった。突然飛びこんできた吉報に、「さよならムード」が漂っていた地元や園関係者からは歓喜の声が相次ぐ。コロナ禍で沈む日本経済へのプラス効果を期待する見方もある。

 シャンシャンの在園延長が決まってから初の週末となった12日、園の入り口では開園前から入園を待ちわびる人たちの列ができた。シャンシャンの大ファンという相模原市の主婦上原由紀さん(50)は別れが近づいていた10月以降、多い時は週3回、園に通った。「まだ会えるのが本当にうれしい。きょうもモリモリエサを食べていてめちゃくちゃかわいかったです」

 上野動物園で生まれたシャンシャンは、所有権を持つ中国側との協定で今月末までに返還されることになっていた。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、輸送に関わる日中の専門家の渡航が困難になったなどとして、来年5月末までの滞在延長が決まった。両親のリーリー(オス15歳)とシンシン(メス15歳)も、来年2月の返還期限が5年間延長される。

 シャンシャンは、2017年6月に誕生した。12年にもリーリーとシンシンの間に子が生まれたが、生後6日で死んだ。17年12月に園では29年ぶりの赤ちゃんパンダとして一般公開され、愛くるしい姿としぐさで多くの人に親しまれてきた。元々、生まれた子は中国に返すことになっており、2歳になる19年6月に中国へ渡る予定だったが、都が中国側に要請して今年末まで1年半の延長が認められていた。

 「再延長」の決定に、小池百合子知事は11日の会見で「しばらく上野にとどまりますので、またかわいがっていただければと思う」と語った。

 上野とパンダのかかわりは深い。日中国交正常化を記念して中国から来日した1972年にさかのぼる。返還期限が迫る中、都内ではすでに別れを惜しむイベントが相次いでいた。

 JR上野駅構内では25日まで巨大なクリスマスツリーを飾り、「メモリーオブシャンシャンクリスマス」のテーマでシャンシャンの写真を展示。東京メトロも10月28日から「『ありがとうシャンシャン』オリジナル24時間券」を販売している。

 上野観光連盟は今月4~6日に「ありがとう! シャンシャン」と題して、福田豊園長らによるトークショーや、松坂屋上野店などを回るスタンプラリーなどを展開した。「『さよなら』じゃなくて『ありがとう』にしておいてよかった」と会長の二木(ふたつぎ)忠男さん(67)。「シャンシャンは上野の宝。コロナ禍にあって最高の明るいニュース」と声を弾ませる。

 コロナ禍で外国人観光客が激減し、上野駅周辺の商店街の人出は例年の半分ほどに感じるという。二木さんは「花見の季節やゴールデンウィークにシャンシャンがいてくれるのは上野にとって本当に大きい。これからまた、上野の盛り上げに一役買ってくれるはずだ」と話す。

 イベントの経済効果に詳しい関…

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