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 運転免許証とマイナンバーカードの一体化を、これまでの計画から前倒しして2024年度末に始める工程表を政府が決めた。警察庁は全国一斉の運用開始に向け、今後システムの整備などを進める。

 一体化で双方のシステムが連携するため、住所変更の届け出が一度で済むようになる。また、居住地以外でも迅速に免許証更新の手続きができ、更新時に受ける講習のオンライン化も進めやすくなるという。

 警察庁は21年度から、都道府県警のうちのいくつかで、オンライン講習のモデル事業をする。5年間無違反の優良ドライバーのうち希望者を対象に、現在は免許センターなどで受ける必要がある30分間の講習を自宅などからパソコンやスマートフォンを通じて受講してもらう。モデル事業を通じ受講者の使い勝手などを検証する。免許とマイナンバーカードの一体化の開始とともに、全国で講習のオンライン化を始めることを検討している。

 また、工程表では、スマホなどに免許情報を載せる「モバイル運転免許証」のあり方も検討していくことを示した。国際的な技術規格を設ける動きがあるといい、警察庁は政府によるマイナンバーカードのアプリ化の検討状況もふまえ、なりすましや偽造防止の対策など、実現にむけた課題を整理していく。

 一方、免許を取得するため民間の自動車教習所で受ける学科教習についてもオンライン化が始まる。新規に普通自動車免許を取るには、交通法規などを学ぶ学科教習を26時限受ける必要がある。警察庁は10日、都道府県警に、実施にむけた留意点などを通達。なりすましを防ぐためIDなどで教習生の個人識別を行うことや、実体験も伴う応急救護措置などオンラインでは効果がないものは対象外にすることなどを求めた。オンライン化は各教習所の判断で始めるという。(編集委員・吉田伸八)