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 「海とさかなとわたしたち」がテーマの第39回「海とさかな」自由研究・作品コンクール(朝日新聞社、朝日学生新聞社主催、日本水産協賛)の創作部門の最優秀賞・農林水産大臣賞に、佐賀県唐津市立相知小6年の山下和香さん(12)の工作「ばあちゃんの網おこし」が選ばれた。新型コロナの影響で短縮された夏休みをほぼフルに使って作った力作だ。

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 山下さんの祖母、里子さん(71)は離島の馬渡島で叔父さんと漁業をしている。漁船を使ったタコ漁が中心だが、長さ4メートル前後のボートで網を使ったいろいろな魚の漁もする。夕方に島周辺の海に網を張りに行き、翌朝6時ごろに引き上げる毎日だ。

 工作は、漁を終えたボートが港の岸壁に横付けされ、網が引っ張り上げられている場面を造形した。網にはカワハギやアラカブ、アジ、クロダイなどがびっしりの大漁。魚を横取りしようとする黒いトンビもいる。

 海面と岸壁は発泡スチロールで、ボートは段ボールで作った。紙粘土で作った里子さんや叔父さんら人物はみな頭にタオルを巻き、ペンで描き込んだ顔の表情は笑っている。

 審査では「網おこしの様子を立体的に表現し、生き生きと漁業をしている姿が伝わってくる。おばあ様への愛情も感じられてほほえましい」と評された。

 コロナがなかったころ、山下さんは3連休や夏休み、冬休みの度に島へ渡り、漁の様子を見ていた。「(里子さんは)いつも楽しそう。魚がたくさん取れるのはうれしいし、何がかかっているのか分からないのも楽しみの一つ」と話す。

 カラフルな魚の絵をよく描くほか、編み物や手芸も得意。「想像で自分の好きなところを描いたり、作ったりするのが好き」という。ピアノに習字、陸上教室と習い事も多彩だ。来春、中学生になる。中学教諭の父、文彦さん(49)の影響で「バレーボールを始めたい」と笑顔を見せた。

 コンクールには「研究部門」「創作部門」があり、全国や海外の小学生から2万2410点の応募があった。今月5日にオンラインで表彰式があった。(渡辺松雄)