[PR]

 日本産科婦人科学会は12日、一部の都道府県の産科施設で、10月~2021年3月の出産数が、前年同時期と比べて6割程度減る可能性があるとする調査結果を公表した。新型コロナウイルスの感染拡大によって、女性が出産を控えていることが一因とみられるという。

 日産婦は全国576の産科施設に対してアンケートを実施。390施設の回答から、2019年10月~20年3月の実際の出産数と20年10月~21年3月の出産予約数を比較した。

 調査結果によると、出産数が減少する割合が最も大きかったのは大分で、対象の3施設で昨年度の同時期比で63%減った。次いで長野(対象8施設)が59%減、宮崎(対象5施設)が57%減だった。一方、減少する割合が最も小さかったのは宮城(対象9施設)で6%。大阪(対象26施設)と沖縄(対象3施設)でともに19%減と続いた。全国では31%減だった。

 調査をした三重大の池田智明教授によると、元々少子化傾向であることや、20年10月以降は現時点での「予約数」であるため減少する割合が大きく出ている可能性があるという。また、里帰り出産を控える人がいることが、地方の出産数減少に影響している可能性もあるとみている。池田教授は「少子化問題が加速することになるかもしれない」と話している。

 厚生労働省の調査によると、全国の市区町村に今年5~7月に提出された「妊娠届」が前年の同時期に比べ11・4%減少している。新型コロナの影響とみられている。(市野塊)