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 欧州へ向かう移民・難民の玄関口となっている南欧スペインで、新型コロナウイルス対策として移民を約2カ月間、強制隔離した自治体がある。南東部の人口約17万人の地方都市アルバセテだ。果樹園や畑で働く移民労働者に今夏、コロナ感染者が出たことをきっかけに、住民の差別意識が噴き出した。両者の溝は今も埋まらないままだ。(アルバセテ=疋田多揚)

拡大する写真・図版スペイン南東部アルバセテ郊外でテント暮らしを送る移民=10月21日、疋田多揚撮影

 記者がアルバセテを訪れた10月下旬、郊外の荒野に張られた30のテントが、強風でバタバタと音を立てていた。水場まで約400メートル。電気も下水道もない。ここにアフリカからの移民労働者約30人が暮らす。

 セネガル人のムスタファさん(33)もその一人だ。2018年6月、サハラ砂漠を越えて地中海を渡り、スペインに入国。以来、農作物の収穫作業などをしてきた。今年7月にアルバセテに移り、早朝から日没までニンニク畑やタマネギ畑で働く。時給は5・5ユーロ(約690円)。スペイン人の労働者よりはるかに安いという。稼ぎの多くは母国の家族に送金している。

 ムスタファさんはアルバセテに…

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