[PR]

TPPの元交渉担当者に聞く(中)

 日中韓など15カ国が先月、長い交渉を経て、アジアを覆うメガFTA(自由貿易協定)である地域的包括的経済連携(RCEP)に合意した。その効果と課題はなにか。とりわけデジタルにかかわるルール作りをいかに進めるべきか。日本で初めてのFTA交渉をシンガポールとの間で立ち上げ、TPPの参加や交渉に深くかかわった前特許庁長官、宗像直子・第一生命経済研究所顧問にきいた。

拡大する写真・図版宗像直子・第一生命経済研究所顧問。経済産業省時代、シンガポールとの間で日本初のFTAの立ち上げやTPPへの参加、交渉にかかわった=本人提供

むなかた・なおこ 第一生命経済研究所顧問。前特許庁長官。1984年通商産業省(現経済産業省)に入り、通商機構部長、貿易経済協力局長などを経て安倍晋三首相秘書官などを歴任。東京大学法学部卒、ハーバード・ビジネス・スクールMBA取得。

――日本、中国、韓国と東南アジア諸国連合(ASEAN)、オーストラリア、ニュージーランドの15カ国がRCEPに署名しました。交渉から8年、東アジアの経済統合が語られ始めてからだと足かけ20年にもなります。その意義はなんでしょうか。

 「GDP(国内総生産)、貿易、人口で世界の3割を占め、経済発展段階が異なる多様な国々が、貿易の自由化や共通ルールの策定に合意できたことは、多国間協力の停滞が続く中で前向きな動きだった。日本にとっては、中国、韓国とのFTAが新たに結ばれることとなる上、既存の各国、地域とのFTAが一つにまとまることで、原産地比率を域内で累積できるようになるなど、この地域に広く展開されるサプライチェーンの取引費用が低下することが期待される」

――中国はRCEP参加国のうち…

この記事は有料会員記事です。残り1641文字
ベーシックコース会員は会員記事が月50本まで読めます
続きを読む
現在までの記事閲覧数はお客様サポートで確認できます
この記事は有料会員記事です。残り1641文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
この記事は有料会員記事です。残り1641文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【10/25まで】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら