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 コンクリートやプラスチックなど地球上で人間がつくり出したものの総重量(人工物量)が、植物や動物などの総重量(生物量)を初めて上回ったかもしれない。そんな論文をイスラエルの研究チームが9日付の英科学誌ネイチャーに発表した。

 研究チームは産業や生態学のデータから、1900年以降の地球上の人工物量と生物量の変化を推計した。それによると、20世紀初頭の人工物量は生物量のわずか3%程度だった。だが、第2次世界大戦後、都市開発などで人工物量が急増。50年代半ばに建設資材がれんがからコンクリートへ転換したことや、60年代に道路舗装材料としてアスファルトが登場したことなどが影響した。

 一方、生物量は森林伐採や土地利用の変化などで減少。2020年には、地球上の人工物量が生物量である1・1兆トンを上回ったようだとしている。

 現在、人工物量は年間300億トンの割合で増えている。これは地球上の人々が、毎週自分の体重以上の人工物量を生み出していることに相当する。この傾向が続けば、40年までに人工物量は3兆トンを超えるという。(水戸部六美)

拡大する写真・図版高層ビルが並ぶ、ニューヨーク・マンハッタンの街並み=2020年8月30日、坂本真理氏撮影

拡大する写真・図版海岸を埋め尽くすプラスチックなどの漂着ごみ=2019年12月7日、愛媛県伊方町、細川卓撮影