難民キャンプなどでの新型コロナ対策を訴えるポスターの展示会が、東京・新橋で開かれている。国際NGO「難民を助ける会(AAR)」が募集し、国内外から寄せられた約150点が並ぶ。入賞作には、自らも難民であるヨルダンのパレスチナ人男性が描いた作品も選ばれた。
AARが活動する難民キャンプなどでは、衛生環境が整っていない上に、難民らが避難先の言語を理解できず、新型コロナに関する情報が行き届きにくい状況があるという。そこで、誰にでも新型コロナの特徴や対策が伝わるようなポスターのデザインを募集した。
日本のほか、スーダンやイタリアなど6カ国から応募があり、10月にアートディレクターの佐藤可士和さんらが審査した。最優秀賞には、埼玉県の専門学校2年、坂東栄里佳さんの作品が選ばれた。作品の一部は、ウガンダやトルコ、バングラデシュなどの難民居住区で掲示したり、ノートの表紙などに印刷して配布したりして、現地での新型コロナ対策に活用される。
優秀賞には、ヨルダンに住むアラア・アブアルハイジャさん(40)の作品も選ばれた。自らも、1948年のイスラエル建国にともなう第1次中東戦争で故郷を追われた父を持つ、パレスチナ難民の2世だ。
小さいころから絵を描くことが好きで、独学で学んだ。日本に住む友人らに応募をすすめられ、「難民が置かれている状況を描こう」と決めた。
天からさしのべられた大きな手…
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