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 小惑星探査機「はやぶさ2」が地球に送り届けたカプセルの内側に、炭を粉々に砕いたような黒い砂の粒が多数あったと、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が14日発表した。小惑星「リュウグウ」の砂とみられる。JAXAは半年ほどかけて一粒ずつ重さや大きさを分類し、その後、国内外の研究者に分配して本格的な分析に入る。

 発表では、JAXA宇宙科学研究所が14日、砂を回収した「サンプルキャッチャー」を開封しようと内部をのぞいたところ、キャッチャーが入っているカプセルの底に砂がたまっていた。はやぶさ2がリュウグウで砂を採取した際、キャッチャーに入りきらなかった粒が多数あったらしい。石炭の粉のように真っ黒で、赤っぽい豪州の砂漠の砂とは似ていないことから、JAXAは、リュウグウの砂の可能性が高いとみている。

 砂は今後、半年ほどかけてカタログを作ったのち、研究者に配られる。一部は、米航空宇宙局(NASA)の探査機「オシリス・レックス」が採取した小惑星「ベンヌ」の砂と交換して研究される。

 カプセルは6日に豪州の砂漠に送り届けられた。現地での初期分析で、砂に含まれる有機物から出たとみられるガスがカプセル内から採取され、砂が入っている可能性が高まっていた。8日に日本に到着し、相模原市の宇宙研で開封の準備が進められていた。

 リュウグウは炭素や窒素などからなる有機物が豊富な小惑星。砂に含まれる有機物を分析して地球のものと比べることで、生命の材料が宇宙から来たのではないかという謎に迫れると期待されている。(小川詩織、石倉徹也