[PR]

 群馬県草津町の黒岩信忠町長から性被害を受けたと訴えた新井祥子元町議のリコールが成立した問題で、黒岩町長は14日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で記者会見した。「新井氏に指一本触れたことはありません。断言できます」と述べ、疑いを否定した。

 会見は同協会の求めで開かれ、ネットでライブ中継された。18日には新井氏も同協会で会見するという。

 問題の発端は昨年11月、新井氏が電子書籍で「2015年1月に町長室で町長から性被害に遭った」と訴えたことだった。黒岩町長は否定し、名誉毀損(きそん)の疑いで新井氏らを刑事告訴するとともに、新井氏らに損害賠償などを求める民事訴訟も起こしている。今月6日には新井氏の解職を求める住民投票があり、賛成票が有効投票の9割以上を占めて新井氏は失職した。その後、米ニューヨーク・タイムズやCNN、英BBCなど海外メディアもこの問題を報じていた。

 黒岩町長は、「新井氏は被害を訴えながらも被害届を出さず、民事訴訟も起こしていない」などと主張。「うそであることの証拠」だと訴えた。

 自身が起こした民事裁判の結果を待たずに解職を求める運動を行った理由を問われると、「日本の裁判は時間がかかる。女性議員だからということではない」と述べた。また、「私も議会もリコールまではしたくなかった」と述べ、「新井氏は『すべて裁判所で話すので議会で言えない』と言いながら、議員の肩書を使って被害者として活動していた。町議会や町民の尊厳を傷つける行為で、リコールしかないという結論に至った」と述べた。

 一方で新井氏の失職が、性被害の訴えが虚偽であったことの証明になるのか問われると、「それはリコールでは問えない」と答えた。

 問題が海外メディアでも報じられたことについて、黒岩町長は「こんな形で注目されたことは遺憾だ」と話した。(池上桃子)