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 かんぽ生命で不正販売が多数発覚した問題で、日本郵便は14日、新たに計343人を処分し、本支社幹部を含む処分人数は2千人を超えたと発表した。だが、不正への関与を理由に処分された上司はほとんどおらず、現場の郵便局員にばかり厳しい傾向は鮮明だ。

 一連の不正問題で、日本郵便が処分を多数発表したのは4度目。11月中におおかたの処分を終えると説明してきたが、対象者の半数超は処分が決まらず、来春までかかる見通しだ。

 不正で新たに懲戒処分した郵便局員は165人で、累計1173人となった。不正と認定した局員の上司の処分は178人で累計499人。上司の多くは「実態把握が不十分」などの理由で、処分は軽めだ。同じような理由で日本郵便、かんぽ両社長ら幹部378人も7月に処分済みだ。

 だが、部下の不正を知っていたと上司や幹部が認めたケースは11月末時点で「ゼロ」。12月上旬に初めて、部下の不正を容認したとされる旧特定郵便局の局長1人を戒告処分とした。ほかにパワハラで計7人の上司も処分されている。

 日本郵便によると、約60人の郵便局員が上司による不正の指示や黙認、パワハラなどを訴えた。だが、当該の上司が訴えを認めたのはわずかで、多くは調査を続けるか、事実ではないと認定した。

 不正問題を調べた特別調査委員会の報告書でも、上司が不正を黙認・助長していたとの証言は多い。成績の悪い郵便局員に怒声を浴びせてプレッシャーをかける一方、好成績の局員の不正には目をつぶる職場が少なくなかった。(藤田知也)