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 2017年の発掘調査でキリスト教の聖具ロザリオとみられるガラス玉などが見つかった、千々石ミゲルの墓とされる石碑(長崎県諫早市多良見町伊木力地区)の地下について、ミゲルの子孫らが13日、来年の再発掘調査をめざすと発表した。子孫らは、石碑に向かって左側にミゲルの墓坑がある可能性が高いとみている。

 石碑にはミゲルと妻の戒名が左右に並んで刻まれている。17年の発掘では、25~45歳程度の女性のものと推定される歯24本▽一部がロザリオとみられる直径2~5ミリのガラス玉計59個▽聖画を装飾して携帯する聖牌(せいはい)の部品の可能性がある長さ2・7センチの半円形のガラス板などが見つかった。

 ミゲルの子孫の浅田昌彦さん(67)=川崎市=が代表を務める調査主体「千々石ミゲル墓所調査プロジェクト」の計画によると、17年に発掘した場所の左側を掘り、遺骨や副葬品などの有無を確認する。期間は21年8~10月の約2カ月。調査費は概算で最大1193万5千円。第1次目標額を500万円として寄付を募る。17年の調査には、約1200人から700万円超の寄付が集まったという。

 ミゲルは伊東マンショ、中浦ジュリアン、原マルチノとともに、16世紀にキリシタン大名の名代で欧州へ派遣された「天正遣欧使節」の1人。帰国後、4人の中で唯一棄教したとされている。

 浅田さんは14、16年、ほぼ私費で発掘調査をした。13日の記者会見で、4回目となる今回が「最後」だとしたうえで、「どこの家の子かわからんけれども浅田家の子孫と同様な形でまつりなさい、と伝えられてきた。その謎を解くのが私の役割」と決意を表した。

 プロジェクトの調査統括を務める元長崎歴史文化博物館研究グループリーダー大石一久さん(68)は「ミゲルはイエズス会を退会したけどもキリスト教は捨てていなかった、と明らかになってくれれば」と期待を込めた。

 プロジェクトのホームページ(https://migel-project.jp/別ウインドウで開きます)では、これまでの発掘調査や今回の計画、寄付の受付先などについて紹介している。(中川壮)