平岡春人
四国水族館(香川県宇多津町)にキリンがやって来た――。空っぽの水槽に置かれた彫刻作品だ。もともとはペンギンを展示していたが、水族館は県内での相次ぐ鳥インフルエンザの発生を受けて中止している。代役のキリンの像には、首を長くしてペンギンの帰りを待っているとの思いを込めている。
水族館では15羽のケープペンギンを飼育しているが、鳥インフルの感染予防のため、11月中旬から展示を控えている。ペンギンが館内を歩き回る姿が人気の企画「Escape(エスケープ)ペンギン」の開催も取りやめている。ペンギンは終日館内のバックヤードにおり、来場者が見ることはできない。
水も抜き、空っぽになった水槽。ペンギンが戻って来るまでの間も楽しい空間にしたいと企画されたのが、水族館にはいないはずのキリンだ。木や木粉でできている。
来場者をのぞきこむ姿と腕を組んで前屈みに座る姿の2体を13日から設置し、ガラスは抽象画で彩った。いずれも県内の作家が手がけた作品だ。水族館の担当者は「撮影スポットとしても利用してほしい」と話す。
キリンは、ペンギンの展示再開までいるという。(平岡春人)
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朝日新聞社会部