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 新型コロナウイルスの軽症・無症状者向けに神奈川県が設けている宿泊療養施設に入所中の男性が死亡したことをめぐり、黒岩祐治知事は15日の記者会見で、患者対応に問題があったことを認めて謝罪した。第三者委員会を設置し、問題点を検証するという。

 県によると、死亡したのは県内の50代男性。宿泊療養施設となっている厚木市内のホテルに今月9日から入っていた。11日午前に頭痛や腰痛、だるさを訴え、体温は37・8度だった。同日午後4時ごろから数回にわたって県職員や看護師が電話をかけたが連絡がつかず、午後8時ごろに部屋のベッドで心肺停止の状態で発見され、午後9時ごろ搬送先で死亡が確認された。死因は新型コロナによる急性気管支肺炎だった。

 会見の冒頭、黒岩知事は自らこの件に触れた。血中酸素飽和度が医師の診察が必要な低い値になっていたのに経過観察としたこと、男性と連絡がつかなくなってから部屋に確認に行くまで約4時間かかったことの2点をあげ、「問題があったと言わざるを得ず、心よりおわびする」と述べた。

 再発防止策として、県は人員を増強して安否確認の回数を増やすことにした。

 いまは宿泊療養施設と自宅での療養者に対して、LINEなら午前と午後に1回ずつ、電話では日中に1回、健康観察をしている。15日からは、これに加えて宿泊療養施設では午前と午後に1回ずつ全室に内線電話をかけ、応答がなければすぐに訪問することにした。自宅療養者にも電話の回数を増やすなどする。

 検証に向けた第三者委員会のメンバーは、弁護士や医師らを想定。早ければ年内にも中間報告、年度内には最終報告が出るよう進めたいという。(岩本修弥)