佐々木凌、新屋絵理
1967年に茨城県利根町布川(ふかわ)で起きた強盗殺人事件で無期懲役になり、発生44年後に再審無罪が確定した桜井昌司さん(73)が国と県に損害賠償を求めた訴訟の控訴審が15日、東京高裁で結審した。判決は来年6月25日に言い渡される。
この日は、末期がんを患い余命約2カ月という桜井さんが最終意見を法廷で述べた。違法捜査の検証や証拠の全面開示の必要性を訴え、「真実に誠実に職務を行う警察、検察であってほしい」と要望。裁判官には、警察が目撃証言をでっち上げた経緯などをふまえ「うそは許されないと厳しく判断して」と求めた。
原告代理人の谷萩陽一弁護士も陳述。違法捜査を否定する国や県を「誤りを解明する姿勢がない」と批判し、「桜井さんは命をかけて裁判に臨んでいる。人権保障の未来を開く果断な判断を求める」とした。
桜井さんは29年間の獄中生活後、2011年に再審で無罪となった。12年に国家賠償請求訴訟を起こし、19年の一審・東京地裁判決は違法捜査などを認めて国と県に計約7600万円の支払いを命じた。(佐々木凌、新屋絵理)
■原告代理人の谷萩陽一弁護士の…
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朝日新聞社会部