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 新型コロナウイルスなどの感染症患者に罰則付きで行動調査を求める条例案を検討していた福岡県議会は15日、罰則規定を条例案から外す方針を決めた。パブリックコメントなどで反対意見が相次ぎ、条例案を検討してきた主要4会派は、罰則規定を含む感染症対策を切り離した条例案を12月定例会に提出する。

 条例案は、感染対策の徹底を県民や事業者に求めるほか、感染者の過去の行動履歴などを聞き取る保健所への協力を正当な理由なく拒んだり、うその報告をしたりすれば、5万円以下の過料を科すとしている。15日までのパブコメでは罰則への反対が多数を占め、福岡県弁護士会も感染症への差別を助長するなどとして削除を求めていた。

 自民、公明、旧民主系などの4会派は15日、条例案の検討会議を開き、パブコメなどの意見を踏まえ、罰則規定は憲法上の問題があるなどとして継続審議とする方針を決めた。香原勝司座長(自民)は記者団に「(罰則を含む)感染症対策はより深い議論が必要」とする一方、「パブコメには『こうした強い条例も必要』との意見もあった」として、福岡県として感染症にどう対応するか検討を続けるとした。

 県議会は罰則規定を含む感染症対策の部分を除外し、人と動物に共通する感染症への対策推進を図る条例案を18日までの12月定例会に提出する。(山田佳奈)