京都で初雪 丹後地方は雪景色「地蔵菩薩も寒かろう」
横山健彦
京都地方気象台は15日、今季の初雪を観測したと発表した。平年より6日遅く、昨年より47日早いという。強い寒気の影響で、京都府北部の山間部では、本格的な雪化粧となった。
京丹後市大宮町の地蔵院では、府内最大級の地蔵菩薩(ぼさつ)「平地地蔵(へいじじぞう)」に着せられた蓑(みの)も雪に覆われた。台座を含めた高さは約5メートル。管理する近くの常林寺の西村泰丈住職(71)によると、冬支度として、100年ほど前からわらで編んだ頭巾や蓑をかぶせているという。
地蔵は江戸時代、宮津藩の圧政に苦しんだ農民らの一揆で処刑された人を弔うため、1833年に建立されたと伝わる。西村住職は「(処刑された人らが)寒かろうと気遣う思いから始まった蓑かけ。雪の中でも暖かいと思う」と話した。
京都地方気象台によると、16日夕までに予想される24時間降雪量は、山地の多いところで50センチ。気象台は17日にかけ、山地を中心に大雪となる恐れがあるとして、積雪や路面凍結への注意を呼びかけている。(横山健彦)
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