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 【佐賀】神奈川県川崎市にある、旧唐津藩ゆかりの学生寮「久敬社(きゅうけいしゃ)塾」が、130年を超える歴史で初めて、女子学生を迎えることになった。ずっと男子に限っていたが、寮生が激減。来春から女子も入れるようにしたところ、進学する高校生2人と大学生1人の入寮が内定した。

 3人は、慶応大と日本大にそれぞれ推薦入試で合格した唐津東高の3年生(18)の2人と、同高出身で、法政大大学院に進む西南学院大の4年生(22)。11日、佐賀県唐津市役所で、塾を運営する公益財団法人「久敬社」の古賀栄一理事長(71)から、内定通知書が手渡された。

 寮は3階建てで、個室が38室。女子受け入れのため、3階を専用フロアにする。今月からお風呂場や更衣室などの改装も始めた。玄関はスマホを利用したオートロックにし、3階は女子だけが入れる仕組みにするという。

 学生時代、塾で過ごした唐津出身の山崎信也さん(67)と、妻の桂子さん(64)が、「塾監」として常駐する。寮費は部屋の広さに応じて1カ月2万5千円から。業者がつくる食事は来春から朝食240円、夕食480円としている。

 慶大に進学する生徒は「東京での一人暮らしは不安。寮には地元の人がたくさんいて、安心できる」。日大に進む生徒は「経済的な面が大きい。バランスを考えた食事をつくってもらえる」と話した。尊敬する学者がいるという法大大学院を進学先に選んだ西南学院大生は「色々な価値観に出会い、たくさんの人と交流して、人間の幅を広げたい。寮費の安さも魅力」と語った。

 久敬社の組織は、1878(明治11)年に東京で発足したのがもと。寮は86(明治19)年、旧唐津藩主を務めた小笠原家の私邸の一部に、上京してくる学生のための寄宿舎を作ったのが始まりで、川崎市には1966(昭和41)年に移転した。かつては唐津市出身者を対象にしていたが、今は地域に関係なく入れる。ただ、一時は48人いたという寮生も、今年度は8人まで減少していた。

 来春の入寮が決まっているのは、今回の3人を含め、まだ6人という。久敬社は引き続き申し込みを受け付けており、「在京OBによる就職、国家資格取得のためのアドバイスが受けられる!」「小田急バスの全線定期代を半額補助!」などとアピールしている。募集要項や申込書はHP(https://www.kyukeisha.com/別ウインドウで開きます)からダウンロードできる。問い合わせは久敬社(044・966・1093)へ。(渡辺松雄)

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