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 職場のフロアや階段が煙に覆われ、猛烈な熱さが襲ってくる――。こうした大規模火災の際、どう行動すべきかを解説した動画を京都市消防局がつくった。36人が亡くなった京都アニメーションの放火殺人事件を教訓に、具体的な避難行動をイメージしてもらうのが狙いだ。

 事件が起きた京アニ第1スタジオ(京都市伏見区)は消防法などの基準を満たしていた。だが、1階のらせん階段付近でガソリンがまかれ、放火された結果、吹き抜け構造が煙突の役割を果たし、最上階の3階まで一気に激しく燃える「爆燃現象」が起きた。2分後には、建物全体に煙や燃焼ガスが広がったとみられる。

 2、3階にいて命をつないだ社員たちは、事件直後に2階のベランダや窓から飛び降りたり、近くにいた人がかけたはしごを下りたりして避難した。1階でトイレに逃げ込み、窓から救助された人もいた。

 市消防局は、こうしたほぼすべての生存者から避難状況を聞き取り、今年3月に指針をまとめた。より多くの人にわかりやすく伝えようと動画をつくった。

 総集編は約14分。階段に煙がない「危険レベル1」の段階では、階段を利用して、まずは下の階に避難することを勧める。煙で階段を使えない「レベル2」では、ベランダなど外気に触れる場所や、煙から一時的に逃れられるスペースへの避難を呼びかけている。

 一方、京アニ事件のように、フロア全体が煙に覆われる「レベル3」に陥った際には、光や壁を頼りに、煙を吸わないように姿勢を低くして移動するダック・ウォーク(アヒル歩き)避難をする必要があると指摘する。2階のベランダの手すりにぶら下がった後、手を離して地上に下りる「ぶら下がり避難」を実演し、地上までの距離が縮まり、けがをするリスクが減ると説明している。

 京アニは事件前、消防訓練を行…

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