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 白ワインに使われる日本固有のブドウ「甲州」のゲノム(全遺伝情報)を解読したところ、世界でも珍しい品種であることが山梨大と東京農大の研究でわかった。産地の山梨県では以前から、白ワインには珍しい「渋み」があることが一部で知られていたが、どんな秘密が解読されたのか。

 甲州は灰色がかったピンク色の実をつけ、山梨県内では明治時代から白ワインの原料に使われてきた。代表的な甲州ワインはかんきつ系の果物やナシの香りのほか、渋みをかすかに感じるのが特徴だ。

 研究では、東京農大生物資源ゲノム解析センターの田中啓介助教がゲノムを解読し、山梨大ワイン科学研究センターの榎真一助教が赤、白用の欧州系ブドウなど約130品種の遺伝情報と比較した。海外ではワイン用ブドウのゲノム解読が進んでいることから、日本の固有種も調べることにしたという。

 その結果、かんきつ系の香りに関係していたり、赤ワイン用のブドウに多いポリフェノールを作ったりする遺伝的な特徴があることがわかった。赤用のブドウの特徴も兼ね備え、系統的にみると、白用より赤用に近かったという。欧米で栽培されている系統には属さず、世界で類例のない品種であることもわかった。

 榎助教は「遺伝情報を活用すれば、特定の遺伝子を目印にしてブドウを選抜し、品種改良を効率化できる。香りや糖度を高めたり、渋みを調整したりと様々な応用がしやすくなるかもしれない」と期待する。

 醸造家も研究成果に注目してお…

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