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 日本最南端の有人離島である沖縄県竹富町の波照間(はてるま)島で、沖縄電力が11月下旬から約10日間、供給する電気の100%を再生可能エネルギー由来の電気で賄った。実際の送電網系統では全国で過去最長の記録となった。再エネの有効活用につなげるべく、今後も実績を積み重ねる。

 沖縄本島から南西に約450キロ。青い海に囲まれ、夜空に南十字星が輝く波照間島。面積約13平方キロの島内には約500人が住む。他の地域と電力の融通ができない離島では、出力が気象によって変動する再エネの大量導入が難しい。電気は需要と供給を常に一致させる必要があるからだ。重油を燃やすディーゼル発電機(出力計1250キロワット)が主要な供給源だ。

 再エネを有効活用する方法を探る沖縄県の実証事業を沖縄電が受託。台風の接近時には倒しておける可倒式風車2基(同計490キロワット)はすでに設置してあったが、2018年に電気を動力にして発電するモーター発電機(同300キロワット)を導入した。

 風車の電気が余る時間に蓄電池に電気をため、供給が足らない時間に蓄電池からモーター発電機に動力を供給する。その間、ディーゼル発電機は休止する。

 これにより18年11月に1時間45分、再エネ由来の電気100%を達成した。実験用ではない実際の送電網系統では全国で初めてのことだった。そして今年の11月27日夕から12月7日朝にかけて、9日と13時間27分と大幅に記録を更新した。

 今回の記録は、島民の冷房利用が減って電力消費が少ない時期だったことに加え、風況が安定していたことが大きい。ただ、技術的には安定して運用できることがわかった。沖縄県産業政策課は「再エネの拡大のため一定の成果を得られた」としている。実証は来年度まで続けられる。(女屋泰之)