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 小型無人機(ドローン)や生産者情報などを記録した電子マップといった、最先端の技術を使った農産物の集荷の実証実験が、大分県佐伯市弥生上小倉の「道の駅やよい」と一帯で公開された。高齢化による担い手不足、運転免許返納など山積する山間地の物流の課題を解決する一助に、と期待されている。

 実験はIoT(モノのインターネット)やロボット、アバターなどの先端技術の活用を進める県の「ドローン物流活用推進事業」の一環。住宅地図大手のゼンリン(北九州市)と業務用ドローンを製造販売する「イームズロボティクス」(福井県)、KDDI(東京都)などが協力した。

 ゼンリンが手がけた生産者マップには、生産者の住所や氏名、電話番号、農作物の種類、ドローンの飛行ルートなどの情報が事前に入力されている。

 2日にあった実験は、道の駅でユズとカブダイコン(計約1キロ)が売り切れたとの想定。道の駅の職員が生産者マップから両方を出荷できる御手洗隆二さん(71)を選び、電話で注文。ドローンが約3キロ離れた御手洗さんの畑まで飛んで集荷し、道の駅に戻るまでの様子が公開された。

 ドローンは農薬散布用と同じタイプで、最大積載量は6キロ。道の駅から住民向けの小売りを想定し、「行き」には、まんじゅうとペットボトルを積み込んだ。ドローンはマップに入ったルート情報に従って飛び、片道5分ほどで御手洗さん宅近くの畑に到着した。

 道の駅やよいに農産物を出荷する人は、10年前に約450人いたが、現在は半数の245人という。御手洗さんによると、高齢化が進んで運転免許証を返納する人が増えたのが大きいという。御手洗さんは、「実験で積み込む量は少なかった。どれだけの量を運べるかが課題ですね」。県新産業振興室の木部哲行参事は「今後も実証実験をして、2年後をめどに実用化を目指したい」と話した。(佐藤幸徳)

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