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 新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた「勝負の3週間」が16日、最終日を迎えた。短期間に集中した取り組みを政府が呼びかけたが、新規感染者数や重症者数の増加に歯止めはかかっていない。厚生労働省に助言する専門家組織は同日、この間の感染状況について「一度高止まりした後に、直近で増加に転じている」と評価し、全国的な感染拡大を懸念した。

 コロナ担当の西村康稔経済再生相はこの日、「残念ながら減少傾向になっていない」と3週間で効果がみられなかったことを認めた。

 「勝負の3週間」の直前となる11月24日までの1週間の全国の新規感染者数は1日平均2072人だったが、期間終盤の1週間では平均2587人まで増加した。重症者も直前1週間では平均308人だったが、期間終盤1週間では平均570人と1・8倍になり、医療の逼迫(ひっぱく)などの状況は確実に悪化している。期間中の死者は687人に上った。

 専門家組織の資料によると、12月15日までの直近1週間の新規感染者数は全国で1万8024人。このうち東京都が3635人、大阪府が2427人と、2都府だけで全体の3分の1を占める。さらに、北海道、埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、京都、大阪、兵庫の9都道府県で全国の75%を占めた。

 このため専門家組織は、大都市での感染の抑制ができなければ地方の感染を抑えることも困難になると指摘。特に飲食の場面での感染拡大防止のため、飲食店の営業時間短縮の必要性を訴えた。

 感染者1人が何人に感染させるかを表す実効再生産数は1を超えると感染が拡大するが、上回る地域が多い。11月29日時点で東北1・15、首都圏が1・04、中京圏が1・03、関西圏が0・99、九州北部は1・22、沖縄は0・82だった。0・85だった北海道は流行が「減速傾向」と評価した。(姫野直行)