聞き手 編集委員・中島隆 聞き手・湯地正裕
「我が国企業の最大の課題は生産性向上だ」。こう唱える菅義偉首相の下、中小企業の再編を促す議論がにわかに盛んになっている。生産性で本当にすべてが計れるのだろうか。
会社とは生産性を高めて、事業拡大していくものだ。こう考える人は多いのではないでしょうか。
拡大する中里スプリングの中里良一社長=群馬県甘楽町
それは、間違いです。かつての日本は大艦巨砲主義で戦争をし、負けました。大きいことはいいことでしたか?
うちのような中小零細の町工場で生産性を気にすると、歯車が狂ってきます。生産性は統計学や会計学の世界の話です。それをアップせよというのは、アタマのいい人たちの上からの発想です。ものづくりの現場は、強いて言えば心理学の世界です。
後半では、父から社長を継いだめっき会社を、取引業界を増やすなどして黒字化した伊藤麻美さん、過去の政府の政策にも「生産性向上論」があったと指摘する一橋大名誉教授の関満博さんに話を聞きます。
生産性の低さを指摘する人たち…
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