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 開業の遅れは1年、追加工費は2658億円――。2023年春予定だった北陸新幹線金沢―敦賀間の開業の遅延と事業費の増額について、与党プロジェクトチーム(PT)は16日、政府案を了承した。地元に一定の配慮をした内容だったが、予定通りの開業を強く求めてきた県や沿線自治体にはなお不満がくすぶっている。

 政府案による追加工費2658億円のうち、福井、石川両県の地方交付税の措置を除く実質負担分は計133億円に抑えられる見込みとなった。福井分は約80億円で県のほかに、駅ができる福井市、あわら市、越前市、敦賀市も負担する。

 政府案について、報道陣の取材に応じた杉本達治知事は「内容を精査し、県議会の議論なども踏まえて最終的な判断をしたい」と述べた。県をはじめ、地元は様々な形で予定通りの開業と地方負担がない財政措置を国側に求めてきた。こうした経緯から「大変残念。必ずしも思い通りではない」と悔しさをにじませたが、地方負担が軽減されたことについては「ある程度こたえていただいた結果だ」と一定の理解を示した。

 福井市の東村新一市長も取材に応じ、「詳細が分かっていないので情報を整理する必要がある」とした上で、「予算額の増数があまりにも大きく、納得できない。PTには簡単に容認してもらっては困る」。沿線自治体や県と連携して対応していくと話した。

 また、敦賀市の渕上隆信市長は「事業費の負担の取り扱いにはいまだ不透明な部分もあるので、示された資料などを検証し、県と相談してきたい」とのコメントを出した。(佐藤孝之、大西明梨、佐藤常敬)