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 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東京都は17日、医療提供体制の警戒レベルを4段階のうち最も深刻な「体制が逼迫(ひっぱく)している」(レベル4)に引き上げた。入院患者数などの指標をもとに決める警戒レベルで、医療提供体制がレベル4になるのは初めて。都内では17日、新たに822人の感染が確認され、2日連続で1日あたりの感染者数の過去最多を更新した。

 小池百合子知事は17日、臨時の記者会見で「年末年始は感染リスクも高まる」として、「年末年始コロナ特別警報」を出すことを明らかにした。

 都は7月から感染状況と医療提供体制を感染者数などの指標をもとに週1回、専門家が評価して警戒レベルを決めている。医療提供体制は7月9日以降、深刻度が上から2番目の「体制強化が必要」を維持し続けていた。ただ、感染者数の増加に歯止めがかからず、14日には入院患者数が2049人、15日には重症患者数が78人といずれも緊急事態宣言解除後で最多を更新していた。

 さらに、冬場は心疾患や新型コロナ以外の肺炎などによる入院患者が増加傾向にあり、多くの病院は新型コロナ患者の病床を確保するため、通常医療の病床を転用している。

 17日に開かれた都のモニタリング会議で、都医師会の猪口正孝副会長は「コロナの入院患者の増加傾向に伴い、通常医療との両立が困難な状況になった。新規陽性者数の増加を抑制する対策を強化し、重症患者数の増加を防ぐことが最も重要だ」とし、「医療提供体制は余力の部分はもう全部使った」と指摘した。

 また、都は17日、重症用病床(200床)を50床上積みし、中等症等病床(2800床)と合わせて現在の計3千床から計4千床に増やすよう医療機関に要請した。

 都内の感染状況も悪化の一途をたどる。17日の感染者は822人で、16日(678人)を大きく上回った。検査を受けてから都に陽性の報告が届くまで2~3日程度かかるとされ、14日の検査件数は1万991件と過去最多となっていた。

 17日時点での週平均の1日あたりの感染者数は565・9人で、7日連続で過去最多を更新した。先月来、感染拡大が収まらず、都は先月19日、感染状況の警戒レベルを9月10日以来、2カ月ぶりに4段階で最も深刻な「感染が拡大している」(レベル4)に引き上げていた。