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 群馬県は17日、新型コロナウイルスの感染拡大に対処する基準となる県独自の4段階の警戒度を、全県で現在の「3」から「4」に引き上げると発表した。期間は19日から1月8日までの3週間で、県民には不要不急の外出自粛を呼びかける。

 県東部の5市の接待を伴う飲食店などを対象とする夜間営業時間の短縮要請(15日~28日)を、感染者が増えている邑楽町と大泉町にも22日から拡大。国の対応を受けて協力金を増額し、協力に応じた5市の飲食店は28万円から54万円に引き上げ、2町の飲食店は28万円とする。

 埼玉、東京、神奈川の3都県、札幌、名古屋、大阪、広島の各市から県内への往来も自粛を促す。

 山本一太知事は会見で「今までにない深刻な状況にある。医療崩壊も現実になりかねない」と強調し、県民に協力を呼びかけた。

 県によると、10日~16日の1週間の新規感染者数は289人で1日平均では41・3人。前週の約1・5倍に急増し、死者も1週間で4人にのぼった。

 16日時点の重症者数は、死者数が増えた影響もあって前週の9人から4人に減ったものの、病床稼働率は前週から10ポイント近く増加。緊急事態宣言解除後では最高の52・8%に達した。

 感染者は20代以上の世代で満遍なく増え、感染の中心が高齢者から若い世代に移っている傾向もみられる。若年層は感染しても無症状や軽症の場合が多く、無意識に感染を広めている懸念もある。

 感染者が急増する背景には、相次ぐクラスター(感染者集団)の発生の影響が大きい。直近1週間では病院や高齢者福祉施設、パブなどで6件発生。直近1週間の新規感染者289人のうち70人がクラスターによるといい、人口比でみると、特に県東部の伊勢崎、桐生、館林、太田の各保健所管内での感染者が多い。

 入院や宿泊療養施設への入所を待つ感染者も約100人にのぼる。自宅療養中の待機者の症状を保健所が聞き取り、入院や入所の必要性を判断しているが、感染者の急増で態勢が逼迫(ひっぱく)し、調整手続きに時間がかかっているという。県は2棟の宿泊療養施設で計396室を稼働させているが、3棟目の準備も急ぐ。

 県健康福祉部の武藤幸夫部長は「一つの病院で10人が同時に入院できるわけではなく、宿泊療養施設も退所者が出ればすぐ入れるわけではない」と説明する。(森岡航平、中村瞬)