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 1988年に出版されイスラム教徒が強く反発した英作家の小説「悪魔の詩(うた)」。外務省が23日に公開した外交文書から、指導者が「イスラム教の冒瀆(ぼうとく)」と憤り著者に死刑宣告をしたイランと、それを非難する西欧諸国の間で板挟みになる日本政府の当時の状況が浮かび上がった。この小説をめぐっては日本で91年に訳者が殺害される事件が起きている。

 悪魔の詩はイスラム教の預言者ムハンマドを思わせる人物の私生活を描いた風刺作品で、89年2月14日に著者サルマン・ラシュディ氏に対する死刑をイランの最高指導者ホメイニ師が宣告。英国などでイスラム教徒らによる爆弾テロや暴動が起きていた。

 同月24日の「大喪の礼」で訪日した英国や西ドイツの外相との会談で悪魔の詩が話題になる。ハウ英外相は「殺人を教唆したことを非難し、表現の自由を守ることの重要性につき支持願いたい」と述べ、宇野宗佑外相は「イランに対し懸念を表明する」と応じた。

 その2日後のイラン副大統領と…

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