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 東京外郭環状道路(外環道)の地下トンネル工事ルート上にある東京都調布市の住宅街で、市道の陥没や地下空洞が見つかった問題で、東日本高速道路(NEXCO東日本)の有識者委員会(委員長・小泉淳早稲田大名誉教授)は18日、「トンネル工事が要因の一つである可能性が高い」とする中間報告をまとめた。これを受け、NEXCO東日本は家屋の被害について補償する方針を発表した。

 有識者委の中間報告では、現場付近の地盤について、流動化しやすい砂の層や礫(れき)があり、掘削しにくい特殊な地盤だったと分析。現場地下の地盤がトンネルの直上まで緩んでいたことを明らかにした。

 また、工事による騒音対策で、作業中にシールドマシン(掘削機)をたびたび止めており、掘削再開時に内部にたまった土砂を除くなどの作業をするなかで、外部の土砂を取り込み過ぎた可能性があるなどと指摘。「工事が陥没を含む空洞の要因の一つであった可能性が高いと推定される」との見解を示した。一方で、地下空洞がもともとあった可能性も否定できないとした。

 陥没事故と工事の因果関係について、NEXCO東日本関東支社の加藤健治・建設事業部長はこの日の会見で「事業者として認めざるをえない」と住民らに対して謝罪した。亀裂や沈下など家屋被害の調査を進めており、個別の状況に応じて対応するという。

 有識者委は年度末までに最終報告書をまとめ、工事再開の指針についても提言するという。(井上恵一朗)