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 東京外環道のトンネル工事の地上で発生した陥没事故の原因を調査していた有識者委員会が18日、陥没と工事の因果関係を認める報告書を出した。沿線住民への対応については、これまでトンネル内に土砂などが大量流入する時だけを「緊急時」としていたが、今後、陥没や空洞が見つかった時も「緊急時」と定めて公表し、速やかに周知するとした。

 東日本高速道路(NEXCO東日本)関東支社(東京都練馬区)の事務所であった記者会見は3時間半に及んだ。報告書では「特殊な地盤条件下で行われたシールドトンネルの施工が、陥没地点を含む空洞の要因の一つである可能性が高い」とした。これを受け、NEXCO東日本関東支社建設事業部の加藤健治部長は「地域の住民の方々におわびを申し上げたい」と謝罪した。補償については、工事前の家屋調査と比べて、工事の後にどう変わったかを比較し、工事との因果関係を調べたうえで、個別に判断するとした。

 調布市の陥没事故現場近くに住む菊地春代さん(65)は「家屋の損傷を修復するだけの補償というなら、受け入れられない。今後、何が起きても永年にわたって補償することを求めたい」。事故以降、住宅の資産価値はゼロになっていると思うと話した。

 住民の中には、トンネル工事後、家が壊れ、被害が広がるかもしれないという不安が広がっている。陥没前の資産価値で買い取ってもらい、引っ越しを希望する人もいるという。

 NEXCO東日本は、陥没現場近くの住民に20日、21の両日、3回にわけ説明会をすることを知らせるチラシを配っている。注意事項でビデオカメラなどの撮影禁止を要望。メディアへの公表、ネット投稿もしないように求めている。加藤部長は「補償の話もあるので、住民のプライバシーを守りたい」と説明した。

 外環道工事に反対する外環ネットの籠谷清さん(73)は「住民の警告を無視し、工事を進めたのが問題。事業を中止するのが最も正しい選択だ」と話した。(平山亜理

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