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 今月下旬の日の入りから2時間ほどの時間帯。南西の低い夜空で、木星と土星が近づいて見える。今回は約400年ぶりの「大接近」とあって、連日観察会を開く科学館もある。北陸地方は悪天候続きだが、雲の隙間から二つの星を探してみては?

 国立天文台天文情報センターによると、最接近は22日午前3時ごろ。ただ、日本ではこの時間帯に二つの星は地平線の下に隠れるので、実質的には21日の日の入り直後が見頃となる。

 太陽を約12年で回る木星と約30年で回る土星は、木星が土星に追いつく約20年ごとに接近するが、公転軌道がそれぞれ傾いているため毎回見え方は異なる。今回の場合は、見た目では満月の直径の4分の1まで近づくといい、1623年以来の大接近になるという。

 大接近を受けて、サイエンスヒルズこまつ(石川県小松市)では12月1日~27日(休館日の21日含む)に連日観察会を開く異例の対応に踏み切った。「スターウォッチング ふらっと惑星ウォッチング」と題した企画で、エントランス前に同館所蔵の望遠鏡を並べて、午後5時から30分間観察している。特に接近のハイライトとなる19~22日は午後6時半まで延長する。同館のサイエンスコーディネーターの北本憲央さん(41)は「なによりも我々スタッフが毎日見たかったので」と語る。

 あいにくの悪天候が続き、開催できる日は5割強にとどまっているが、条件の良い時には土星のリングやうっすらと木星のしまが見えるほか、木星のガリレオ衛星も見える。曇天、雨天時は中止で、1時間前までに同館のサイトで告知する。気象庁によると、19日以降の県内の天気は曇りや雨、雪が続いている。

 19、20日の午後4時10分からは3Dスタジオで、北本さんたちが宇宙をテーマに漫才のような掛け合いを繰り広げる人気番組「KTNの時間」で、「惑星対決!木星vs土星」を上映。二つの星の見た目や、名前の由来になった神話、生物がすむ可能性も取りざたされている個性豊かな衛星などを紹介する。北本さんは「めったにない巡り合わせ。普段は星を見ない人もぜひ星空を見上げて欲しい」と話す。観測会の動きは各地である。

 また、視力は同程度でも人によって星空の見え方が異なるという現象を調べる上で今回の大接近は大きなチャンス。北海道にある「なよろ市立天文台きたすばる」など各地の科学館スタッフらで作る実行委は、「星空視力」検査を実施し、木星と土星を見た人を対象にしたウェブ上の調査を始めた。木星と土星が二つの星に見えたか、一つに見えたかなどを観察時刻・場所とともにフォームで回答する。31日まで。詳細はプロジェクトのサイト(https://www.nayoro-star.jp/mokuseidosei/jp/index.html別ウインドウで開きます)で。(波多野陽)

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