小3で心肺停止、医療の道へ 命の恩人と37年ぶり再会
重政紀元
37年前の交通事故で、居合わせた看護師の救命措置により命をつなぐことができた千葉市の男性がこの夏、朝日新聞「声」欄への投稿をきっかけに恩人と再会した。事故を含めた幼少時の長期入院が理由で医療の道に進んだという男性。再会を受け、改めて命と向き合う仕事の重さを感じているという。
投稿したのは臨床検査技師の時田裕治さん(45)=千葉市稲毛区。小学3年生だった1983年7月1日の夕方、習い事から市原市内の自宅に帰る途中、五井駅近くの横断歩道で乗用車にはねられた。
市内の病院の看護師だった後藤郁子さん(88)は近くの店で買い物をしていて、大きな衝撃音で事故に気づいた。医師不在の現場へ救助に行くべきかためらったが、店の人から「婦長さん、お願い」と声を掛けられると迷いは消えた。
意識、脈はなく、すぐに心臓…