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 新型コロナウイルスの感染対策をめぐり、北欧スウェーデンのロベーン首相は18日の記者会見で、公共交通機関を混雑時に利用する際はマスクの着用を推奨すると表明した。スウェーデンの保健当局はこれまで「科学的根拠が薄い」として着用を求めてこなかったが、第2波が深刻さを増す中で方針を転換した。

 ロイター通信などによると、マスク着用は乗客同士が距離を取ることが難しい場合などを想定。さらに、24日から飲食店でのアルコール飲料の販売は午後8時以降禁止し、飲食店では1グループ4人までとするなどの感染抑止策の強化を打ち出した。ロベーン氏は「感染の広がりが深刻で、医療システムが依然として逼迫(ひっぱく)していることから、さらなる対応をとる必要がある」と述べた。

 一方で、外出制限や店舗の閉鎖を伴うロックダウン(都市封鎖)にはなお、否定的な見解を示した。ロベーン氏は「ロックダウンは人々が我慢できなくなるので、長期的には効果がないだろう」と語り、欧州の多くの国ではロックダウンをしてもうまくいっていないと指摘した。

 スウェーデンではこれまでに新型コロナで約8千人が亡くなった。人口あたりの死者数は北欧の近隣諸国よりも何倍も多いが、ロックダウンした英仏などよりは少ない。ロックダウンしない戦略への評価は国内外ともに賛否が割れている。

 政府がコロナ対策を厳しくしたことを受けて、同国の環境活動家グレタ・トゥンベリさん(17)はインスタグラムにマスク姿の自分の写真を投稿。「私たちには責任を持って社会や仲間の人類のために行動する義務がある。私たち若者の責任は大きい」などと記した。(ロンドン=下司佳代子)