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 大学の一般入試の皮切りとなる大学入学共通テストまで1カ月を切った。その後には、各大学の個別試験が本格化する。新型コロナウイルスの感染拡大がさらに悪化したら、予定通り実施するか、延期か、それとも中止か――。各校とも難しい判断を迫られそうだ。

 30年続いた大学入試センター試験から切り替わる共通テストの試験会場は、センター試験と同じく都道府県ごとに用意される。このため受験生の移動距離は短く、感染リスクは比較的低いとみられている。萩生田光一文部科学相は予定通りの実施を明言している。

 問題は、その後に予定されている大学別の個別試験だ。全国の受験生が志望する大学のキャンパスに集まって筆記試験を受ける。飛行機や新幹線などを使って長距離を移動し、ホテルなどに泊まるケースも多い。

 このまま感染拡大が続けば、個別試験を中止する大学が出る可能性もある。実際に今春、全国に先駆けて感染が広がった北海道では、北海道大をはじめ各国立大が3月の個別試験の後期日程を急きょ取りやめ、大学入試センター試験の成績で合否を判断した。

独自の筆記試験、早くも取りやめ決定

 7月の段階で、個別試験の取りやめを決めたのが横浜国立大だ。原則として共通テストの成績で合否を判定する。一部の学部ではリポートを提出させるが、大学独自の筆記試験の実施は見送った。

 横浜国立大では例年、神奈川県外からの受験生が約5千人に上り、全体の3分の2を占める。大阪や愛知など遠方からの志願者も多く、「移動中のリスクは大学がコントロールできない」(担当者)と説明。長谷部勇一学長もホームページで「受験生に安全な場を確保するのは困難と判断した」と理解を求めた。

 いまのところ、横浜国立大に追随する動きは広がっていないが、内部では様々な検討が進む。関東のある国立大は、個別試験ができなくなる可能性を見据え、共通テストだけで合否判定するためのシミュレーションを始めた。

 具体的には過去の合格者について、センター試験と個別試験のそれぞれの点数を再確認する。センター試験の成績は振るわなかったが、個別試験で高得点をとり、合格したケースもある。個別試験がない場合、何割くらいの受験生の合否に影響が出るのかを見極める。大学幹部は「個別試験をやる前提で進めているが、年明けの状況次第」と話す。

「試験中止、本来はありえないが…」

 一方、東京大は共通テストのみ…

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