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 余計な装飾はもちろん、器としての機能さえもそぎ落とした、極限かつ孤高の造形。黒田泰蔵の白磁を語るとき、こんな表現も許されるだろうか。

 大阪市立東洋陶磁美術館の特別展「黒田泰蔵」(7月25日まで)を歩くと、不思議な感覚に襲われる。時間の移ろいさえ拒絶するかのようにたたずむ幾何学的でシンプルな白磁たちは、この世の造形物が最後に行き着く究極の姿に思えてくるのだ。最もありふれていると考えがちな単純きわまる形こそ自然界にはありえない非日常の物体だと、見る者は痛感せざるを得ない。

 ほの暗い空間に浮かぶ白一色の…

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