徳島文理大生が牟岐(むぎ)の麦PR 徳島

斉藤智子
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 徳島県牟岐(むぎ)町のもち麦栽培を応援する学生グループが、徳島文理大学にある。その名も「もちっとむぎゅっとの会」。町の人たちと交流しながら、若者をターゲットとした産官学連携のもち麦商品の開発をしている。今、取り組むのは、もち麦パスタ麺の包装デザイン。年度内の商品化を目指している。

 町内でのもち麦栽培は、農家などでつくる「牟岐の農業を守る会」が2017年から休耕地を活用して行っている。18年は50アール、20年には200アールと栽培面積を広げ、町内の学校給食大塚製薬工場の社員食堂のメニューにも使われるようになった。町の主要な作物であるコメに加え、冬場に栽培する産品として、農家の所得向上につなげたいという。

 若者向けのもち麦商品の開発は、販路拡大を狙う戦略の一つでもある。学生たちと牟岐の農業を守る会、JAかいふ、町、県、亀井製麺所(上板町)が連携して進めている。農業を守る会会長の井上正規さん(45)は「街中に住む若い子の意見を採り入れた方が絶対面白くなると思った。大きいのは情報発信力。僕らにできんことができるので、ありがたい」と話す。

 昨年、学生たちは1月から商品開発に向けて活動を始め、6月の現地宿泊研修では、もち麦が紫色に実った畑で刈り入れも体験した。さらに8月、県内のスーパーで第1弾商品をお披露目。おしゃれな円筒形のパッケージ入り。現在の4年生がデザインを考案した。食物繊維が100グラム中に約15・5グラムと豊富なことや、「お米1合に大さじ1杯を目安に入れて炊くだけ!」という使い方も、目を引くように記載。井上さんが「かなりびっくりした」という仕上がりになった。

 11月の現地宿泊研修では、町の産業祭に参加し、畑で麦まきも体験した。3年の犬伏蘭さん(21)は「土も湿っていて農機具も重くて、一見簡単そうに見えたけれど、体力も時間も要る。農業の大変さを知った」。

 今年度は2、3年生が、もち麦パスタ麺の包装のラベルを考案することになった。新型コロナウイルスの影響で、現地研修ができなかったが、ウェブ会議システム「Zoom」を活用して打ち合わせ、牟岐の話も聞いた。

 代表の中西敦志さん(21)ら3年生は、地域活性化につなげたいという思いでデザインのコンセプトを考えたという。中西さんは「人があったかい」「星がめっちゃきれいだった」と昨年の牟岐訪問を振り返り、「後輩たちに牟岐との関わりをずっと続けてほしいし、卒業しても行きたい」と話した。(斉藤智子)

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 もちっとむぎゅっとの会 徳島文理大学人間生活学部食物栄養学科の中川利津代教授のゼミ生を中心に、学生有志が集まって結成。2019年1月、牟岐の農業を守る会やJAかいふ、町、県の担当者らと「牟岐のもち麦」をテーマに開いた交流会で活動が始まった。現在は4年生11人、3年生4人、2年生9人。