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 アイドルグループのAKB48は人気投票である「総選挙」で知名度をあげた。第10回の総選挙(2018年)のとき、私は投票券付きのCDを260枚買い、260票を大西桃香さんに投じた。応援するメンバーのため、と同じように“大枚”をはたいたオタク仲間は多かった。熱情をかき立ててやまないアイドルの魅力とは? 本人に聞きに行った。(桝井政則)

人気投票、向上心に火

 ――339人が立候補した総選挙で38位。票を投じたかいがあったと、結果発表の会場だった名古屋ドームで泣きました。同じようなファンはほかにも大勢いました。ご本人はそんなちょっと過剰なファンをどう見ていますか?

 「うれしい」が50%、「申し訳ない」が50%ですね。私自身は、好きなアイドルのためでもCDは買って1枚というタイプなので。たくさん買って、全部開封して、ネットで一票ずつ投票の作業をする。私のために大変なお金と時間をかけてくださる、そのことを心に刻みつけているつもりです。「申し訳ない」と思うだけではそれこそ申し訳ないので、どんな仕事をする際も、皆さんに恩返しできるよう頑張らなければ、と心がけています。

 ――人気投票でランキングを決めるなんて残酷、という声もあります。

 私は第10回が初のランクイン(100位以内)で、それ以前の4回は圏外でした。圏外のとき、悔しかったけど悲しくはなくて、向上心に火が付きました。総選挙は私にとってはモチベーションの維持に必要なんです。普段は仲がいいけれど、総選挙のときはバチバチという雰囲気も好き。互いに切磋琢磨(せっさたくま)してるって実感します。メンタルがきつい面はあるけれど、ファンと支え合い、一緒に大きな壁を乗り越える、そんな感覚が心地良いです。

 ――総選挙で成長するメンバーも多いですよね。

 以前の私は「自分なんかが……」と自身に否定的な言葉が口癖でした。まったく自信がなくて。でも38位という順位をいただき、前に進まなきゃという覚悟が生まれました。

 ライブで大勢で歌うときの立ち位置も、総選挙の前は最後列の3列目が当たり前だったのに、1列目に。稽古場で鏡を前にレッスンするとき、3列目だと1、2列目のメンバーの隙間からしか自分の姿が確認できないけれど、1列目だと体全体が映ってる。3列目だとお客さんに見つけてもらおうと大きく動くことを意識しましたが、1列目なら繊細な表情に挑戦できる。いろんな経験を積んで自信が持てるようになりました。

 ――総選挙の1カ月半ほど後に…

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