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 お笑いコンビ「爆笑問題」の太田光さん(55)が、出身の日本大学芸術学部に裏口入学したとの虚偽の記事で名誉を傷つけられたとして、記事を掲載した「週刊新潮」の発行元の新潮社に3300万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求めた訴訟の判決が21日、東京地裁(田中孝一裁判長)であった。判決は「十分な裏付け取材を行ったとは言い難い」として名誉毀損(きそん)を認め、新潮側にネット記事の削除と440万円の賠償を命じた。

 週刊新潮は2018年8月発売の記事で、太田さんが受験日直前に日大の教員から本番と同じ問題をもとに指導を受け、太田さんの父が合格の対価として日大側に800万円を支払ったなどと報じた。

 太田さんは、裏口入学について「全くの事実無根でタレント活動に支障をきたす」として名誉毀損を主張していた。判決は、新潮側の取材について「情報源の供述を裏付けるには到底足りない」と指摘。「太田さんが受けた精神的損害は重大だ」と述べた。

 一方、新潮側が記事を電車の中づり広告やツイッターで宣伝し、著名人が自分の名前や写真で独占的に客を引きつけることができる「パブリシティー権」を侵害したとの太田さんの訴えは、広告に他の著名人の写真も多数あることから「太田さんの写真による顧客吸引力の利用を目的にしていない」として退けた。

 週刊新潮編集部は「記事の真実性を認めなかったのは大変遺憾。ただちに控訴し、さらに主張を深めて立証したい」とコメントを出した。(新屋絵理)