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 岐阜県高山市の介護老人保健施設「それいゆ」で2017年夏、高齢の入所者5人が相次いで死傷した問題で、死亡した男性(当時80)の遺族らが、施設を運営する医療法人「同仁会」に慰謝料など約2800万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が21日、岐阜地裁であった。鈴木陽一郎裁判長は、原告側の訴えを棄却した。

 原告側は、施設側が男性の食事中の誤嚥(ごえん)を見逃したため窒息死したと主張したが、判決は「死因が施設での食事の介助や食後の見守り中に起きた誤嚥による窒息とは認められない」とした。男性が心筋梗塞を発症していた可能性や、意識を失った後の職員による心臓マッサージが原因だった可能性も否定できないとした。

 同仁会の折茂謙一理事長は、「1年半以上の間、監視義務違反というレッテルの下で肩身の狭い思いだった。今後は自信を持って介護の仕事をすることができる」とコメントを出した。